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越後の一期一会

2006.5.9
ショーブン

No.1334

新潟県村上市にある瀬波温泉への一泊二日の社員旅行、前夜の宴会もそこそこにセーブして、翌朝5時前、身支度をして宿泊先のフロントで掃除をしていた方に道を聞きます。「あのお、全然調べずに来ちゃったんですけど、この辺りでジョギングするとしたらどこ行けばいいでしょうか」
「どのくらい走るんですか?」おっ、こういう質問をされるのはうれしくなります。
「ゆっくり2時間ほど」朝風呂はおあずけ、得るものあれば失うものあり(笑)。
「つまり片道一時間ですね、一時間行って一時間で戻るって感じですね?」ますますうれしくなります、この人も走るのかな。「そうですね、海岸沿いはずっと行けるんですか?」
「あー、それならトライアスロンの自転車のコースなんですけど、笹川流れに向かって眺めのいいコースがありますよ。」
「えっ、トライアスロンってもしかして『村上国際』っていうレースですか?」
「あ、ご存知ですか?あのレース、じつはぼくらが始めたんですよ」
「ほんとですか?10年よりもっと前ですよね」
「ええ、東京のJTUにレース開きたいって頼みにいったりね、いろいろ大変でしたけど、はじめは20人くらいの選手でね、ゴールで見てたら泣けちゃって泣けちゃって・・・それから50人、200人と毎年選手が増えて世界からも有名選手を招待できるようになってね、お客さんもトライアスロンやるんですか?」
あー、村上国際、このあたりで開催されていたんですね、つゆ知らず。聞けば開催に尽力した中心的存在、いまもご自分でも粟島までリレーで泳いだりを楽しんでいるアスリート。

村上国際、佐渡A佐渡B、あるいは皆生(かいけ)、みなあこがれの日本海のトライアスロンレース、10年ぶりに片思いに再会した気分、おもいのたけを話しました。トライアスロンかじりはじめたころ次男がうまれて時間がとれなくてあきらめたこと、今はマラソンだけであること。「大丈夫、また始めればいいじゃないですか」「そ、そうですね・・・」
もっと話をしたかったのですが、先方は就業中、こちらも走る時間を確保したいし、くわしく道を聞いて、略図をもらって出発。温泉街のまがり角をまちがえて遠回りになったものの、鮭の遡上で有名な三面川(みおもてがわ)を渡り、ゆるやかな山道を抜けると、眼前に日本海が広がりました。かもめの鳴き声、潮騒を聞きながら、単線の鉄道との交差をくりかえしてあっという間に一時間がたち、帰りは強めに宿まで2時間超、きもちよかった、山の鍛錬とはまた一味ちがう、海岸べりの快走、すばらしいコースを教えてもらっていい時間を過ごせました。先達はあらまほしきかな、またバイク買おうかな。さきだつものがないかな。

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上:長岡市に入ったあたり、雪景色でした
中の上:ご当地ラベル、村上のおしゃぎり、越後のことばでおはやし、らしいです
中の下:鮭は平安時代から朝廷へ貢物だったとか。江戸時代に人工孵化に成功
下:左手に日本海の荒波、あまり車もこない、景色ひとり占め


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上:波打ち際をダッシュ、このあたりで折り返しました
中:単線の鉄道、海岸との間に水を張った田んぼ、清水湧く迫る山並みがあってこそか
下:調べたら、羽越本線、らしい。出羽に通じてるわけね。入り江のむこうが瀬波温泉か


更新:2006.5.9
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