2004年10月9日AM5時30分。まだ薄暗い雨の中、カウントダウンでリージョンプラザ上越のスタートゲート前から一斉にスタート。体調には十分気を付けていたのに、大会3日前に不覚にも風邪をひいてしまう。どうなることかと不安だらけだったが、なんとか回復してスタートラインに立てて感無量。「よっしゃー!足が動かなくなるまで絶対ゴール目指していくぞー!!」
ランナー同士和気あいあいと会話しながらフラットな田園地帯を走って行く。雨も小降りになり、気温もそんなに低くないので快調に走れる。早朝の雨の中、沿道の民家の軒先に傘をさしながら椅子座って1人1人のランナーに声援を送ってくれるご老人が多いのには頭が下がる。「こんなところまで走りに来てくれて嬉しいよ。頑張って!」という気持ちが伝わってくる。ゴールまで応援して頂いた方には、どんなに自分が辛い状態でも絶対お礼の言葉を返すことにする。
事前にネットやUMメーリングリスト等で情報集めたり、ウルトラ練習会に参加して、ウルトラ経験者から話しを聞いてみると、完走のポイントは第1に自分に負けない強い精神力。次に足の筋持久力と胃腸の強さ。それとペース配分も重要なポイント。給食エイド19ヶ所を前半2分、後半5分で過ごすと平均3.5分なのでロスタイム約66分。2ヶ所のトランジットの休憩は、1ヶ所15分で30分。合計ロスタイムは約96分なので、制限時間13時間30分からロスタイム引くと、走りに要する時間は714分。100kmを約7分/kmちょいペースだとギリギリ制限時間内完走できる計算になる。峠は実際どんなペースで走れるのか皆目検討がつかないので、前半の平坦部で貯金したいところだが、いつものフルマラソンのように借金になりかねないのでくれぐれも自重する。
30分も走るとだんだん辺りも明るくなりランナー同士の顔もハッキリ分かるようになる。最初のエイドでポカリ飲みながらのストレッチ。手元の時計では7分/kmを少し切るペースなんでまずまず。15km過ぎると少し足が重たくなるが問題なし。その後バスで一緒だった上尾のランナーとお会いしたので、しばし併走してもらう。話しながら走ると時間の経過が速いのでいい感じだなー。こういうのがウルトラのいいところ。20km越えたあたりから雨が上がる。
5km毎に飲食物の置いてあるエイドがあり、その中間の2.5km地点には給水のみのエイドがある。エイドの中には、疲労した身体に嬉しいマッサージやアイシングサービスもあるレストエイドもある。エイドでは、各地域の独自の給食が用意されてランナーを迎えてくれる。特に90km過ぎの海賊汁が名物なので、なんとしてでもそこまで行って味わうつもり。そこまで行けば夢の完走も見えてくるしね。エイドや沿道での趣向を凝らした応援にも元気づけられる。
27km過ぎに応援看板があり、「あと73kmがんばれ!」の表示には、周りのランナー同士で「残り73km?そりゃーないぞー」と苦笑い。コース上にはこの様な立て看板がいたる所にあり気が紛れる。