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第13回日本山岳耐久レース●その4
〜第一関門から第二関門編〜

2005.10.14
パホイホイ小虫

No.1270

浅間峠を過ぎて一歩踏み出したら、いきなり滑って手をつきました。そこは写真班のいるところですが、しょうがないから這い登ります。いつもは特に辛い山もなく、たりらりと走る道です。しかしこの日は、延々と区切りの無い泥の上りが続くように思いました。

だみだこりゃ。というわけで、タイム変更。三頭山には21時に着きゃいいやということにしました。予定タイムは7:45:00でしたが、8:00:00に。だって進まないんだもん。

ここからはストック使用可です。みんな生き生きとストックを使い始めます。無しの私は、場所によっては四つんばいのけだものちゃんに。細かいステップで確かに足を置いていく人を見つけては、同じ所を踏んで進みました。どうにもならないところでは、つま先を泥の中に叩き込んで、足がかりを作りながら進みました。足の親指に豆が出来てるな、と思ったけど、スパッツはがっちり堅結びしてあるから外せません。

苦しむうちに、西原峠(32.19km)に着きました。ここでもスタッフの方が声をかけてくれます。ところで、この応援に素通りするランナーも多いのですが、ちょっと一声「ありがとうございまーす」と言ってみましょう。すると追加でいろんなことを言ってくれます。

「これから三頭山上り始まるぞ」
「おねえちゃんがんばれよ」
「彼氏が待ってるぞー」

そうかい。それなら頑張らねば。いや、待ってないし。山のおっさんは面白いです。

私は上りは苦手です。でも、ここでは、結構へばってる人がいました。もしくは、私の気がはやっていたのか。集団に紛れて、ただ前に着いて進みながら、ふとペースが物足りなくなって前に出て、そのまま先頭になってしまったりしました。付いてくる人と、千切れて残るグループ、辛いのか道を譲ってくれる人、木に捕まったままじっとしている人。

いつまで続くんだろう、と思いながら上りました。立ち止まりさえしなければ、いつかは着くものね。試走のときの事をずっと思い出しながら歩いていました。

避難小屋について、さらにもう一息。明りが見えて応援の声が聞こえます。やっと、頂上に着きました。そこらへんの草の上にザックを降ろしたら、「こっち!ベンチに座りなさい、紐が置いてあるからその上は冷たくないから」と奥に連れて行かれました。ありがとう。でも荷物を出すだけね。

この時点で、頭にはLEDライト、手元にはマグライトをつけていたのですが、LEDは霧で見づらくなるので豆球のヘッドライトも用意していました。下りは走るので、出来るだけしっかり照らしたかったのです。

えーと、これをTバックみたいに履く手があるというのを見かけて、自宅で前日に試して「結構いける」と思ったのですが、レース中にやると「結構恥ずかしい」気がしました。いやー乙女ですね。

結局頭にライトを2個はめてどっちかを点けながら進みました。ここからはしばらく下りです。右膝が少し痛みました。想定内だもんねー。サポーターつけるもんねー。

第二関門までもう一息。いけると思ったら抜くようにします。抜くというか、近づくと適当に譲ってくれて、助かりました。団子になっていた列でも、集団でむずむずしていた人が飛び出て一緒に付いてきたりもしました。

舗装路に出たり戻ったりして、とうとう、第二関門に着きました。スタートから9:23:03(359位)。辛かったけど順位は200位ちょい上がっていました。時刻は22時を過ぎています。ここの手前の山道で、マグライトがぷつっと消えました。

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22.66〜42.09km。
標高は860m→1527m→1100m。
緩やかに西原峠まで進み、えいっと三頭山に上って降りたら第二関門です。


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こういう格好の人が多い。
長袖・短パン・ロングタイツ・ストック。「かつっかつっ」と近づいてくる。抜いても抜かれても見分けがつかないです。


更新:2005.10.14
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